- 宅建を独学で目指すにはどんな勉強法が良いんだろう?
- 独学だと何時間くらい勉強すれば良いんだろう?
- 簡単に合格点まで近づけるような裏技はないのかな?
そんなお悩みや疑問をお持ちの方に、リアルな不合格体験をお届けします。
結論を言うと宅建試験に裏技なんてありません。
独学であればテキストを読み込んでひたすら問題を解く。間違えた問題はテキストで復習する。というスタンダードな勉強法が最も効果的です。
本記事では3年かかって地道な勉強法が1番だと気づいた男性の体験談をご紹介します。
目次
家賃収入を見込んで宅建試験の受験を決意
私が宅建試験を受けようと思ったきっかけは、叔父からの依頼です。
所有マンションの管理をして欲しいとのことでした。
叔父所有のマンションは管理会社にお金を払って管理してもらっており、その費用がバカにならないのです。
将来的に費用を浮かせたいと考えた叔父は、不動産管理会社を設立してマンションの管理を自分で行おうと目論みました。
不動産管理会社を設立するためには宅建士が必要になります。
そこで白羽の矢が立ったのが私です。
私は当時36歳で業績が安定していない零細企業の設備会社に勤務していましたので、将来に不安を抱えていました。
毎月賃料を収入として見込める不動産管理会社は安定していると考えた私は、宅建取得を決意しました。
市販テキストを使った独学を選択
宅建試験に向けて私が行った勉強法は、市販のテキストを使った独学です。
叔父に宅地建物取引士の資格取得を打診されたのが2016(平成29)年の年末で、2017(平成30)年の始まりとともに宅建試験の勉強を始めました。
宅建試験は10月なので、約10ヶ月間の勉強期間です。
1月、2月はとりあえず宅建試験とはどういうものなのかを知るために、マンガで書かれた宅建士入門テキストを読みました。マンガなので読みやすかったのです。
3月から10月までは売れているから、有名だからと理由でTACの「わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト」を使用して勉強しました。
勉強といっても、ただテキストを読んだだけです。
会社から帰宅して、気が向いたらたまに勉強するというスタイルです。
勉強時間はトータルで50時間あるかないかだと思います。
第1回目の受験の結果は不合格
そうして迎えた2017(平成29)年の宅建試験の結果は不合格。
自己採点結果は32点。その年の合格ラインは35点でした。
宅建試験は4択のマークシート方式です。2択までは絞れるのですが、間違えてしまう…といった問題が多かった印象でした。
さらに法律用語に慣れないと問題文を読むだけで時間がかかってしまいます。
おかげで最後の方は駆け足で進めて解答を見直す時間がありませんでした。
しかし、この試験結果を受けて私は大きな勘違いをしてしまったのです。
「この程度の勉強でそこそこの点数は取れるのだな」と。
【不合格を受けて】勘違いが2回目の悲劇を起こす
今思えば不合格になった理由は、完全なる勉強不足でしょう。
試験を受けるために勉強したのは、テキストを1回読んだだけです。
それも長い期間をかけてテキストを読んだので、最初に読んだことは忘れていました。
ほとんど知識が抜け落ちた状態で試験を受ければ、不合格になるのは当然の結果です。
しかし2017(平成29)年の試験結果は、私にとって高得点だったのです。
50時間程度の勉強であと3点取れば合格という点数を取れたので、もう少し勉強すれば合格出来ると勘違いしてしまいました。
そのため以前と同じ勉強法で、私は翌2018(平成30)年の宅建試験を受けてしまいます。
勉強時間を100時間程度に増やしましたが、テキストを2回読んだだけです。
第2回目の試験の結果も不合格
自己採点結果は35点でした。合格ラインが37点でしたので不合格。
この年も私にとっては高得点。
しかし今回はあと2点という壁がものすごく高く感じたのです。
「これは本気で挑まないと合格できない試験だ」と2回目の不合格を受けてようやく思い至ることができました。
「テキストを読むだけ」から過去問中心の勉強法へ
次回2019(令和元)年の宅建試験に向けての対策は、過去問をたくさん解くことにしました。
宅建試験は本試験に過去問と同じような問題が多く出題されます。
もちろん過去問を解くためには知識が必要なので、まずはテキストを繰り返し読んで知識の定着。
2019年に使ったテキストは宅建ダイナマイト合格スクールの「合格しようぜ!宅建士基本テキスト」です。
このテキストは理解しやすく、読むこと自体苦痛ではなかったのでオススメです。
また音声テキスト付きで先生の話が面白く、通勤時にずっと聞いてました。
1月から5月までの間にテキストを5回読んで、知識の定着をはかりました。
6月から宅建試験までの間は過去問題集を使用して、繰り返し過去問を解くようにしました。
過去問を解くことによる効果を実感
過去問を解くことで宅建試験問題文の独特な言い回しに慣れることができます。
さらに間違えた問題が多いところはまだ知識が甘いのだと解ります。
間違えたらテキストで復習をする。独学ではスタンダードですがこの勉強法が最も効果的でしょう。
そして過去問を解くときに実際の試験時間と同じ時間で解くようにしました。
そうすることで試験時間の問題を解くペース配分がわかってきて、本試験時に焦る可能性が少なくなります。
2019(令和元)年はテキストを5回読み、過去10年分の問題集を5回解いて、トータルの勉強時間は300時間程度になっていました。
その結果3度目の受験でようやく合格することが出来ました。
まとめ【独学は地道な積み重ねが必要です】
本記事では適当な学習で高得点をとってしまい、失敗してしまった方の体験談をご紹介いたしました。
宅建試験は4択のマークシート方式ですので、1分たりとも勉強していない状態で挑戦しても答えを埋めることは可能です。
ヤマ勘で答えても25%は正解してしまうのです。
ただそれで合格できるほど宅建試験は甘いものではありません。
結局はのところ地道な努力を積み重ねた方だけが合格できるようになっています。
そのためにはテキストを読み込んで、問題を解く。
つまりインプットとアウトプットをひたすら繰り返すというスタンダードな勉強法が1番ですね。
何かの参考になれば幸いです。